
落雷で一瞬だけ電気が落ちた日、編集中のファイルと外付けドライブのデータが道連れになった。数万円の保険を掛けていれば防げた損失だった。
ここで扱うこと
- 常時商用・ラインインタラクティブ・常時インバータの違い
- 必要な容量(VA)の計算方法
- 正弦波と矩形波でつながらない機器
- バッテリー交換という維持コスト
- 無停電電源装置選びで見る順番
- 無停電電源装置選びでよくある失敗
- 無停電電源装置のQ&A
- まとめ:無停電電源装置はここで決める
- 無停電電源装置の比較表
- 条件べつに選んだ無停電電源装置9点
- 1. UGREEN UPS US3000 無停電電源装置 120W
- 2. CyberPower CPJ500 無停電電源装置
- 3. APC 無停電電源装置 UPS 550VA/330W BR550S
- 4. オムロン 無停電電源装置 550VA(常時商用給電・正弦波)
- 5. CyberPower ST425JP 無停電電源装置
- 6. CyberPower SX550UJP 無停電電源装置(常時商用給電)
- 7. CyberPower CP1200PFCLCDJP 無停電電源装置
- 8. APC 無停電電源装置 UPS 400VA/240W BR400S
- 9. UGREEN UPS US2000 無停電電源装置 72W DC
無停電電源装置選びで見る順番
給電方式で守れる範囲が変わる
常時商用給電は最も安く、停電時だけバッテリーへ切り替わる。ラインインタラクティブは電圧変動も補正する。常時インバータ給電は常にバッテリー経由で最も安定するが高価で発熱する。家庭のPCならラインインタラクティブが落としどころ。
容量はつなぐ機器の消費電力から逆算する
PCとモニターで200W前後なら、余裕を見て500VA以上。容量ぎりぎりだと数十秒しか持たず、シャットダウンが間に合わない。5〜10分の猶予を目安にしたい。
出力波形は正弦波を選ぶと事故が少ない
矩形波(疑似正弦波)は安価だが、力率改善回路を持つ電源ユニットやモーター機器で不具合が出ることがある。PC用途なら正弦波出力が無難。
バッテリーは3〜5年で交換する消耗品
本体は残るがバッテリーは劣化する。交換用バッテリーが供給されている機種か、交換費用がいくらかを購入前に確認したい。ここを見ないと数年後に本体ごと買い替えになる。
無停電電源装置選びでよくある失敗
容量ぎりぎりで買う
つなぐ機器の消費電力に対して容量が足りないと、停電時に数十秒しか持たず安全にシャットダウンできない。PC+モニターで200W前後なら500VA以上と余裕を見る。
バッテリー交換費用・供給を確認しない
UPSのバッテリーは3〜5年で劣化する消耗品。交換用が供給されているか、交換費用がいくらかを買う前に確認しないと、数年後に本体ごと買い替えになる。
矩形波モデルをPC電源につなぐ
安価な矩形波(疑似正弦波)モデルは、力率改善回路付きのPC電源と相性が悪く不具合が出ることがある。PC用途は正弦波出力を選ぶ。
無停電電源装置のQ&A
Q. どのくらいの時間もつ?
A. 500VAでPCとモニター(約200W)なら5〜10分程度。停電をやり過ごすためではなく、安全に終了させるための時間と考えたい。
Q. ノートPCにも必要?
A. 内蔵バッテリーが同じ役割を果たすため優先度は低い。ただし外付けドライブやルーターを守る目的なら意味がある。
Q. バッテリー交換の費用は?
A. 機種によるが本体価格の3〜5割程度。交換用が供給されている機種かどうかを購入前に確認したい。
Q. レーザープリンターはつなげる?
A. 起動時の消費電力が大きく、容量を超えることが多い。メーカーが非推奨としている場合が多いため、別系統から給電したい。
まとめ:無停電電源装置はここで決める
- 家庭のPC用途はラインインタラクティブが落としどころ
- 容量は消費電力から逆算し5〜10分の猶予を確保する
- 出力波形は正弦波を選ぶと機器を選ばない
- バッテリーは3〜5年の消耗品として費用を見込む
- レーザープリンターなど高負荷機器はつながない
無停電電源装置の比較表
| 商品 | 特徴 | こんな人に向く |
|---|---|---|
| 1. UGREEN UPS US3000 無停電電源装置 120W | 120W出力 | ルーターやNASなど小電力機器を守りたい人 |
| 2. CyberPower CPJ500 無停電電源装置 | 据え置き型UPS | 家庭・SOHOでPCと周辺機器を守りたい人 |
| 3. APC 無停電電源装置 UPS 550VA/330W BR550S | 550VA/330W | デスクトップPCを停電から数分守りたい人 |
| 4. オムロン 無停電電源装置 550VA(常時商用給電・正弦波) | 550VA | 正弦波が必要な精密機器を守りたい人 |
| 5. CyberPower ST425JP 無停電電源装置 | 小容量・コンパクト | ルーターやモデムを短時間守りたい人 |
| 6. CyberPower SX550UJP 無停電電源装置(常時商用給電) | 550VA級 | 家庭でPC・ネットワーク機器を守りたい人 |
| 7. CyberPower CP1200PFCLCDJP 無停電電源装置 | 大容量 | PFC電源のPCと周辺機器をまとめて守りたい人 |
| 8. APC 無停電電源装置 UPS 400VA/240W BR400S | 400VA/240W | 小電力機器を省スペースで守りたい人 |
| 9. UGREEN UPS US2000 無停電電源装置 72W DC | 72W | 停電中もルーター・ONUを動かし続けたい人 |
条件べつに選んだ無停電電源装置9点
1. UGREEN UPS US3000 無停電電源装置 120W
停電や電圧の乱れがあっても電源を保ち、つないだ機器を安全に使い続けるための無停電電源装置だ。US3000は120W出力のモデルで、Wi-FiルーターやNAS、監視カメラのように消費電力の小さい常時稼働の機器を守る用途に向く。停電の瞬間にバッテリーへ切り替わり、作業やデータの消失を防ぐ。出力容量が用途に足りるかは、つなぐ機器の合計消費電力(W)で判断する。大きな家電やデスクトップPCには容量の大きいモデルが必要になる。
- 120W出力
- 小型機器向け
向いている人:ルーターやNASなど小電力機器を守りたい人
気になる点:消費電力の大きい機器には容量不足
2. CyberPower CPJ500 無停電電源装置
サイバーパワーのCPJ500は、家庭やSOHOでの使用を想定した無停電電源装置だ。停電時にバッテリーへ切り替えて電源を維持し、つないだPCや周辺機器を守る。UPSを選ぶときは、出力容量(VA/W)と、正弦波か矩形波かという出力波形が重要になる。波形が合わないと一部のPCや電源が正常に動かないことがある。容量に対してどのくらいの時間もつかは接続機器の消費電力で変わるため、守りたい機器を先に決めて容量を選びたい。
- 据え置き型UPS
向いている人:家庭・SOHOでPCと周辺機器を守りたい人
気になる点:出力波形(正弦波か)と容量の確認が要る
3. APC 無停電電源装置 UPS 550VA/330W BR550S
APCのBR550Sは、550VA/330Wの容量を持つ無停電電源装置だ。VAとWは容量の指標で、つなぐ機器の合計がこの範囲に収まるかで選ぶ。330Wは一般的なデスクトップPCと周辺機器を、シャットダウンに必要な数分間支える水準にあたる。停電時にバッテリーへ切り替わり、突然の電源喪失による作業やデータの消失を防ぐ。世界的に流通するメーカーで、交換用バッテリーや情報が手に入りやすい点も、長く使ううえでの利点になる。
- 550VA/330W
- APC
向いている人:デスクトップPCを停電から数分守りたい人
気になる点:接続機器の合計Wが330Wを超えないこと
4. オムロン 無停電電源装置 550VA(常時商用給電・正弦波)
オムロンの550VAモデルで、常時商用給電方式と正弦波出力を採用した無停電電源装置だ。常時商用給電は通常時はそのまま電気を通し、停電時にバッテリーへ切り替える方式で、価格を抑えやすい。正弦波出力は家庭のコンセントに近い波形で、正弦波を前提とするPCや精密機器と相性がよい。矩形波モデルで動作が不安定になる機器を守りたい場合に向く。国内メーカーのため、サポートや交換バッテリーの入手がしやすい。
- 550VA
- 常時商用給電
- 正弦波出力
- 国内メーカー
向いている人:正弦波が必要な精密機器を守りたい人
気になる点:常時商用給電は切替時にごく短い瞬断がある
5. CyberPower ST425JP 無停電電源装置
サイバーパワーのST425JPは、容量を抑えたコンパクトな無停電電源装置だ。ルーターやモデム、NASのように消費電力の小さい機器を、停電時に一定時間支える用途に向く。小容量のモデルは本体も小さく、設置場所を選びにくい。守れる時間は接続機器の消費電力で決まり、容量に対して電力が大きいほど短くなる。デスクトップPCのような消費電力の大きい機器には容量が不足するため、何を何分守りたいかを先に決めて選びたい。接続する機器の合計消費電力が容量に近いほど、停電時に確保できる時間は短くなる点は共通する。
- 小容量・コンパクト
向いている人:ルーターやモデムを短時間守りたい人
気になる点:消費電力の大きい機器には容量不足
6. CyberPower SX550UJP 無停電電源装置(常時商用給電)
サイバーパワーのSX550UJPは、常時商用給電方式の無停電電源装置だ。通常時は電気をそのまま流し、停電を検知した瞬間にバッテリー駆動へ切り替える。この方式は構造がシンプルで価格を抑えやすく、家庭でPCやネットワーク機器を守る用途に広く使われる。切り替えにごく短い時間がかかるため、瞬断も許されない一部の機器では常時インバーター方式を検討する。容量に対する接続機器の消費電力で、もつ時間が変わる点は共通する。
- 550VA級
- 常時商用給電
向いている人:家庭でPC・ネットワーク機器を守りたい人
気になる点:切替時に瞬断あり。瞬断厳禁の機器は別方式
7. CyberPower CP1200PFCLCDJP 無停電電源装置
サイバーパワーのCP1200PFCLCDJPは、容量の大きめな無停電電源装置で、状態を確認できるLCD表示を備える。容量が大きいぶん、デスクトップPCと複数の周辺機器をまとめて、シャットダウンに必要な時間支えられる。PFC電源(力率改善回路)を積んだPCと相性のよい正弦波出力に対応する点も、近年のPCを守るうえで重要になる。LCDで負荷やバッテリー残量を数値で確認でき、容量に余裕があるかを把握しやすい。
- 大容量
- LCD表示
- 正弦波・PFC電源対応
向いている人:PFC電源のPCと周辺機器をまとめて守りたい人
気になる点:容量が大きいぶん本体は大きく重い
8. APC 無停電電源装置 UPS 400VA/240W BR400S
APCのBR400Sは、400VA/240Wと容量を抑えた無停電電源装置だ。ルーターやNAS、小型のデスクトップ周辺など、消費電力の小さい機器を停電から守る用途に向く。容量が小さいぶん本体もコンパクトで、机の下や棚に収めやすい。守れる時間は接続機器の消費電力で決まるため、240Wの範囲に収まる構成で使いたい。世界的に流通するメーカーで交換バッテリーが入手しやすく、長期の運用でも部品の心配が少ない。
- 400VA/240W
- APC
- コンパクト
向いている人:小電力機器を省スペースで守りたい人
気になる点:接続機器の合計Wが240Wを超えないこと
9. UGREEN UPS US2000 無停電電源装置 72W DC
UGREENのUS2000は、72WのDC出力に対応する小型の電源バックアップだ。一般的な交流(AC)コンセント型のUPSとは異なり、ルーターやONUのようにDC電源で動く通信機器を、停電中も動かし続ける用途に向く。在宅勤務で回線を切らしたくない場合に効く。守れる時間は内蔵バッテリー容量と機器の消費電力で決まる。ACコンセントで動く機器には対応しないため、つなぎたい機器の電源方式(ACかDCか)を先に確認したい。
- 72W
- DC出力
- 通信機器向け
向いている人:停電中もルーター・ONUを動かし続けたい人
気になる点:AC機器は対象外。機器の電源方式を確認

